二本の映画

2011年6月 5日

今週末は二日続けて映画を見た。
本当は土曜日に2本見るつもりだったのだが、二本目を見に行った
映画館が途中からは入れてくれなかったので二日に別れた。
土曜日に見たのはブッダ。手塚治虫の原作のアニメ化映画である。
見に行った理由は、友人とのメールでブッダが話題になり、漫画
の原作も見た事がなかったのだが、偶然新聞の映画欄を見たら
上映中だったので渋谷まで見に行った。
見ながら気になったのは原作が書かれた時代背景。
当時は戦後すぐ、多分1950年代から60年代だろうか?
調べてみれば判ることだが、、、
戦争を部族間の戦いに重ね、階級をカースト制度に重ねてにると
なんとなくその時代が透けて見えてくるというのは見方がひねくれて
いるだろうか。
もうひとつの‘ゲンズブールとその女達(?)‘はつい先ごろ話題に
なったIMF元専務理事のストラスカーン氏の行状と重ねてみると
さもありなんと変に納得しながら見ていた。
面白かったのは後半、ジェーンバーキンと一緒の終わりのころ
ドミニカに行ったシーンでラ・マルセーユをレゲエに乗せてうたう
ところである。フランス人でない自分が聴くとなかなかいい、と
おもうのだが、国歌を冒涜したとフランス国内で問題になる。
帰国後のコンサートでは赤いベレーの軍人達が抗議に集まって
来る。そこでゲンズブールはラ・マルせーユを正調で歌うと
抗議にきた軍人達も一緒に歌い始める。私から見ればレゲエに
乗せて歌ったときよりもこちらのほうがよっぽどパロディだった。
だらしがない男、、、永遠の憧れである、しかし自分にはそれだけの
勇気がない。

五月最後の週末 雨、新緑

2011年6月 5日

もう5月も終わってしまう、というので雨だったが土曜の朝から一泊だけ
長野県の御代田に出かける。
雨ならやめよう、となるところだが実は御代田の家は雨の日もどういうわけか
快適、というよりはむしろ落ち着く。
出かけてみたらやはり期待通り、ちょうど東京からは一ヶ月遅れの気候で
新緑のまっさかりが雨にぬれて一段と鮮やかな若緑である。
ここの楽しみはもうひとつ、巨大スーパーの新鮮な魚類を食べること。
長野県には海が無いから新鮮な魚はない、と思っていたがここに来て
知ったことは日本海に近いのでそちらのほうから、築地を経由せずに
魚が入ってくる。
今回もうれしくなるような値段のあじの刺身が出ていて、ついつい普段は
押さえている日本酒に手をだしてしまったほどおいしかった。
何もない林の中の家だが一泊しただけでもかなり頭がすっきりして東京
に戻った。この季節は道も込んでいなくて往復とも快適だった。
もう10年も前に御代田から必要に応じて東京に通勤することを夢見ている
のだがまだ実現出来ていない。せめて毎週末は空気を吸いに来たいとおも
うのだが、、思うばかりで実行できていない。

千年に一度のことなのに、、、

2011年5月24日

震災以来、その社会的対応を見ていてどうもすっきり収まらない
ことがいくつかあった。
なぜ、納得できないのか、すっきり理解できないのか、常に考えて
いたわけではないが数日前にちょっとひらめいた。
今回の震災は千年に一度起きるか起きないかといったことである。
まず、それを平常時の社会の運営を前提としてつくられた現行の
法律で処理できる、とおもっているのだろうか?
いろんなところで、法的には、、、という出来ないことに対しての理由
が出てくる。そもそもこのような状況下で現行の法律を前提に
法的には、、、という話が通用すると思っているところがおかしい。
立法府がある。法律をつくるところである。官僚がいる。法律案を
作成するのが大きな仕事である。
いまこそ法案つくりの日ごろの腕を発揮してほしい。
復興国債の話もしかり、である。
子供の代まで負担を残したくない、など経常収支を補うための国債
発行と同じ次元でしか見ていない発言がある。
千年に一度のことの対応が数年でできると考えている。
千年に一度のことで必要になる国債なら千年国債とは言わずとも
百年国債が発行されてもよいのではないか。
多額の国債発行はインフレを招かないか、という懸念も中央銀行の
偉い人は思っているらしい。
しかし、現実をみると何十兆円かの試算が失われたわけである。
バランスシートががっくり傾いている状態だろう。
そのバランスを戻すために資金注入をすることがインフレを招くの
だろうか?
ここでも非常時発想がなされていない。
結局、なんとなく変だ、と思っている根本は非常時なのに平常時
の発想で考え行動していることではないだろうか。
もちろん、ごく一部の人たちだろうがそれがイニシアティブを持って
いる人たちがそうなのだから始末が悪い。よく言われる危機感が
足りない、というのはそういうことなのだろう。

表現工学科 講義資料5月17日、5月24日

2011年5月23日

今年の表現工学科の講義は5月10日からスタート。
あいにく、スタート直後の17日はやんごとなき用で休講。
その17日の資料と24日の資料を添付する。
出来れば、24日にできるだけ17日の分に加えて24日の分
もカバーする予定20110517.pptをダウンロード

ブルータス 本屋特集

2011年5月23日

先週、久しぶりにクラシックのコンサートに出かけた。バイオリンのリサイタルである。
アーティストは瀬川祥子さん。祖母が音楽大学のピアノの教授、母親は三姉妹の真ん中でビオラ奏者、ほか二人はピアノ奏者とバイオリン奏者という音楽一家。
祖母から見ると三代目というわけである。
音楽はDNAの影響が強いといわれている。代が進むにつてDNAが濃縮されるのだろう。
半年ほど前、はじめて演奏を聴いた。
そのときの印象は鋭く繊細な演奏、という感じだった。楽器の性格かと思いながら聴いていた。今回が二回目。
場所も時間帯も同じ、演奏家も伴奏も前回と同じ、さらに自分が聴いた席もおなじ。
わざわざ同じ席にしたのは最前列がちょうど空いていて、前回座った真ん中が空いていたので同じ席なら同じように聴けるだろう、との考えだった。
聴き始めると、あれっと思った。結構、聴いた演奏は覚えているほうなので今回も前回の演奏のイメージをもって聴きにいったのだが、耳に入ってくる演奏は自分が持っている記憶の演奏に合致しなし。
曲目はもちろん異なるが、演奏スタイル、音色など曲目が異なっても共通なものはいくつもある。
鋭く、繊細なイメージをもった耳に入ってきたのはふくよかで張りのある音である。前回は楽器のほうが演奏よりも特徴的であったが今回は演奏にしたがって楽器が鳴っているという感じである。ひょっとして席が違っても会場がちがっても前回との演奏の違いは気がついたかもしれないが、これほどはっきりは判らなかっただろう。明らかに演奏は進歩していた。
次のリサイタルではどんな変化を聴かせてくれるか、楽しみである。

つぎは男装家?

2011年5月18日

昨日、出張先から東京に戻るとき、空港に早めに着いたので一緒に出かけたなかまと空港のラウンジで時間つぶしにおしゃべりをしていた。
だいたい、このように予定もしていなかった空白の時間のときの時間つぶしの話題はくだらないものである。
最初のほんの少しの間はメルトダウンが話題になったもののすぐに別の話題にスイッチ。
どんなながれでそうなったのかは定かではないが、ゲイバーには行く気がしない、と一人が言ったことから女装家の話題に展開。そこから発展したのはそういえば男装家というのはどうなっているのだろう?いないな。というところでボーディングの呼び出しのアナウンス。ラウンジトークはここで終了。
帰りのフライトの中で考えていたら宝塚のことをすっかりわすれていた。まさに男装の殿堂である。でも、どこかいまはやりの女装家のテイストとはことなる。
それではどんなタイプの男装家が現れればおもしろいか?タイプとしては脂ぎった中年男のタイプと、めちゃくちゃな主張をするが、しかしもっともらしいタイプがまず思い浮かんだ。
なかなか、日本人では思い浮かばないが、たとえばイタリアの首相のベルルスコーニ、撃ち殺されてしまったオサマビンラディンなど、どうだろう?
密室でのイラ菅などもおもしろいかもしれない。女装家と男装家を一堂にあつめ異姓バラエティショーを企画すれば視聴率ナンバーワンは間違いなし。
いまは女装家だけだから面白さにも限界がある。女装家と普通のキャストの対決なら女装家が勝つのに決まっている。

不道徳教育講座

2011年5月16日

不道徳教育講座、本のタイトルである。
このタイトルを見て、三島由紀夫の著作だとわかる人は60代か
三島由紀夫ファンだろう。
発行されたのは昭和34年3月、西暦では1959年のことである。
日本が大きく成長路線に入ったのは1964年であったからそれよりも
5年も前のことであり、自分もまだ高校生になりたてのころである。
最近、週末に歩きながら近隣の古本屋を見てまわっていると毎回
面白い本を見つける。本当は自分が見つけているのではなくて
本のほうが自分を見つけている、と言いたくなるくらいである。
この、不道徳教育講座も昨日みつけた。一昨日、池波正太郎のエッセイ
を見つけた同じ店である。一昨日は気がつかなかったのだが、昨日は
店に入ったとたん、目にタイトルが飛び込んできた。
昨日、一昨日に買ったこの二冊はいずれも初版本である。それが
どれほどの価値のものかはわからぬが、、、
ここに書こうと思ったのはその中で書かれていることのタイトルは
50年たった今でも新鮮にかんじたからである。
というわけで、最初のほうのタイトルをいくつか紹介する。
ひょっとしたら文庫本で今も売っているかもしれないから興味のある
方は詳しくはそちらをみていただきたい。
タイトル
ー知らない男とでも酒場に行くべし
ー教師を内心バカにすべし
ー処女・非処女を問題にすべからず
ースキャンダルを利用すべし
ー友人を裏切るべし
ー弱いものをいじめるべし
ーできるだけうぬぼれよ
ー流行に従うべし
ー約束を守る無かれ
ー女には暴力を用いるべし
ー痴漢を歓迎すべし
-からお世辞を並べるべし
きりが無いからこの辺で終わる。