2012年3月26日
消費税増税はまだしばらくホットな話題だろう。
ここで、なぜ民主党野田政権は消費税増税に執着するのだろうか?
見えているのは野田総理一人だけの顔だが、実はこれは二人羽織だと思えばいろんな事が推測できる。
そもそも、選挙のときの最大公約として掲げていた事をっさっさと取り下げ真反対の政策を実施しようとする事が政治不信を拡大する事くらい自明の理である。消費税増税に反対しているひとは増税に反対しているだけでなくこの民主党の公約を反古にする政治姿勢に対して警告しているのである。それでは、二人羽織の後ろにいる財務省はなぜ民主党の命脈を絶ってまで消費税増税を行いたいのか?
理由は極めて簡単に思える。
まず、消費税はこれからも増税されるのだ、という免疫性を確保しておくことである。
ヨーロッパの各国を見れば25%くらいまでは増税できるからである。いま、10%までの増税議論の中ですでに17%という数字が出ているのはこの免疫性確保のためだと言ってよいだろう。
次に国民に消費税増税に関する選択肢を無くさせる事にある。自民党は以前から消費税増税は必要、と言って来ている。民主党は前回の選挙で消費税は増税しないと公約していた。
ここに、国民の選択があった。
ところが、今回この民主党に消費税増税を実現させるともはや国民には消費税増税に関しての選択の余地はなくなる。つまり、財務省にとっては政権がだれであろうともいつでも好きなときに適当な理由をつけて消費税増税が出来る事になるのである。だから、これは是が非とも通さなければならない案件なのである。
もちろん、財務省にとっては消費税増税の結果、次の選挙で民主党が負けてもそれは彼らに取っては何の問題もない。次の政権与党は消費税増税路線であろうしそうでない場合はまた民主党に対して行っている様に踏み絵を踏ませればよいだけのことだからである。
ここで最も重要な事は消費税増税の是非以上に国民にとっての選択肢が一官僚組織によってその都合で奪われることである。
選択肢の亡くなった民主主義はもはや民主主義とはいえなくなってしまうとおもうがどうか?