2010年6月11日
普段、できるだけ政治的な話題をブログに書くことは避けているがたまにはよいだろう。
物事を見るときに真正面から見るか、ちょっとひねってみるか、、いろんな見方がある。今回は昨晩からの焦点であった,国会の会期延長と郵政関連法案の審議のやり取りをひねってみてみよう。
昨晩からの議論は民主党が内閣の人気の高い間に選挙を行うべく国会の会期延長をせずに7月11日に予定通り選挙を実施したい、という主張である。これに関してはマスコミの論調は民主の選挙政策として捉えていてそれがゆえに郵政関連法案は今国会での成立が危ぶまれる、という報道である。
結果的には民主が押し切り、国民新党、具体的には亀井代表と対立図式のまま決裂し、亀井代表は辞任、しかし、与党連合からは離れず、という決着。しかし、閣僚ポジションは自見幹事長を押し込んでしっかり確保、という決着である。うっかり見ていると、枝野幹事長は豪腕だな、亀井代表はきっぱり筋を通すところを見直したな、と見えるかもしれない。これは当然のシナリオ、という見方が出来る。
郵政関連法案と選挙とを考えると、郵政関連従業員は30万人、家族あるいは取引先など含めると100万票の票田である。結論から言うと、今国会で郵政関連法案が成立すると、この100万の人たちにとってはもう安心だから、国民新党に参議院選挙で投票する必然性はない。ドライに見れば郵政関連族からみたらとりあえず国民新党はごうろうさま、である。
ところが今国会で成立しない、となれば次の国会での成立を何とかしなければならない。そのためには国民新党にがんばってもらわなければならない。国民新党も単に民主党と決裂したのでは来期の法案成立の足がかりがなくなり、そうなったら郵政関連票からあきらめられてしまう。したがって、足がかりは残しておかなければならない。そのために閣僚ポジションは確保しておく。その結果、参議院選挙では郵政関連票は確保でき、あわよくば参議院での議席も増やせる可能性がでてきている。
つまり、会期が延長され今国会で郵政関連法案が成立するのは国民新党は都合が悪く、一方民主党としては新内閣の人気のあるうちに選挙をしたい、という思惑、この両者の思惑がぴったり一致した茶番劇、と昨晩からの展開を見るのはひねりすぎだろうか?
もし、これが茶番劇だとしたら、それを大真面目で報道しているマスコミっなんなのだろう?