2011年11月 9日
一昨日あたりのTPP反対の集会のニュースを見ていたらJAのトップが登場。
いよいよでてきたか!というのがまずの印象。その話している内容を聞きながら思ったことは、既得権益者がその権益を侵害される、といって反対する立場は良くわかる。しかし、JAのトップが反対すべきポイントはJAの組織防衛と権益防衛の立場で反対するべきであって、農業全体の立場を代表して反対しているのはなにか抵抗がある。たしかにJAは巨大な農協組織だが、その組織から離れて新たな農業のあるべき姿を求めている農業事業者のあるだろうし、すでに農協を経由せず末端流通と直接取引しているところもたくさんあるはずである。
これらの農協の傘の下以外の農業従事者の意見をぜひ聞いてみたい。
もうひとつ感じたことがある。
おおよそいろんな事業分野では専門化が進んでいる。専門化を追求することによって質の向上とコストの削減の両方を実現して競争力を確保する努力をしている。
農業において兼業農家が農業従事者のなかのどれくらいを占めているのかわからないが、農業の世界では兼業でも成り立つのだろうか?あるいは政策として成り立たせているのだろうか?
兼業を一概に素人とは言わないが、専門性の追求をもとめていくと専業でなければ成り立たないのではないだろうか?そこを補助などを使って維持していることが不思議である。
さらに、農業従事者が減ると農業生産が減り、食料自給率が下がる、という論法が横行している。食料自給率がなんであるかはさておき、農業従事者が減ると農業生産が減る、とは言えない。少なくとも事業規模の拡大がなされれば農業従事者が減っても農業生産は減らないし、さらにコストの低下が期待でき、競争力の強化が期待できる。
多分、主張している人はこんなことは重々承知の上で我田引水の論法を展開しているのだろう。これは政治的儀式である、と切り捨ててしまう人がいても面白いとおもうが、、、、