2012年1月12日
大学に入学して、その年の夏休みに免許を取得したので自動車運転暦はそろそろ50年になる。
私は一台の車を比較的長く乗るタイプなので、これまで所有した車は10台ぐらい。なかにはその車種が好きで二代に渡って同じ車種に乗ったこともある。
振り返ってみると、10台近くの車の遍歴で新車を購入したのはただの一回。後は全て中古車である。
中古車にはそれなりの乗り方がある。当然ながら年数が経ってくるとその車の新車のときに持っていた能力は発揮できない。したがって、車の程度をわきまえて運転する、車に対する配慮が必要である。
ところが、往々にしてその配慮が消えてしまって、むきになってアクセルを踏み込んだりしてしまうことがある。
たとえば、交差点で最前列に並んで、変に隣の車のドライバーを意識したときなど、シグナルグランプリに挑戦する気分になってしまう。
山に行くと、急勾配ののぼりで、エンジンはぜいぜい言っているのにアクセルをめ一杯踏み込む。しかも真夏である。結果はどうなるか?
あるときはエンジンのガスケットが吹っ飛び、あるときはタイミングベルトが切れてしまい、真夏にはラジェーターから湯煙があがり、あるときはオイルがもれて高熱のエンジンブロックにオイルがひっかかり、もうもうたる煙をあげ、、、、実にいろんなことがおこる。突然、ストンと道の真ん中で止まってしまったこともある。
最近、このくらいのことは十分こなせたのだから、とうっかり自分の年齢も忘れて体のアクセル、頭のアクセルを踏み込むとまさに中古車で経験したようなことに出会う。
出会ってから、そうだ、中古車の運転にはそれなりの配慮が必要だったのだ、と気がつく。
配慮してやれば、限られた能力の範囲ではあるが以外に長く使えるものである。
今、愛用している車は1992年製であるが、いまのところほかの車にはまったく目移りがしない。この様子だと、まだ10年は走ってくれそうである。