ウサギとカメールールを決めたほうが勝つ

2009年11月12日

ウサギは、カメを馬鹿にして山登りのレースをした結果、油断し寝過ごして負けたことをいまでも悔やんでいた。
あの勝負以来、ウサギには怠け者のレッテルが貼られカメは歩みがいかにのろくとも着実に仕事を進めるものは必ず勝つ、という世の多くの人を力づける教訓となったからである。
そこで、ウサギはもう一度カメと競争して汚名挽回を図ろう、と考えてカメのところに出かけていった。
‘カメさん、この前の勝負、どう考えても本当にどちらが早いのかを決める勝負ではなかったよ。あれで私が怠け者だ、といわれるのは心外だよ。だから、もう一度、勝負をしよう‘
‘ダメだよ、勝負は勝負。もうけりがついたのだから。‘‘ボクシングにだってリターンマッチがあるじゃないか。それを受けないのは卑怯だよ。カメさんは逃げた、とみんなに言っていいね。‘カメは面倒なことになった、という顔をしながら一瞬考えていました。
そこでおもむろに、‘ウサギさん、そこまで言うなら仕方が無い。もう一度あの山へ行って
勝負をしよう。しかし、前回とまったく同じではもう既に勝負がついているのだから、今回は山の上から山の下まで前回と逆のコースで競争しよう。前回は私が勝ったけど、今度はコースが逆だからウサギさんにもチャンスがあるかも、ね。‘勝負の日になりました。
山には評判を聞きつけた観客であふれ、山頂のスタートラインにはすでにウサギとカメがならんでいました。今回はこの山の主であるクマさんがスターターをつとめます。ヨーイ!という掛け声とドンという銃声でウサギは今度こそは、と勢いよく飛び出しました。ところが、一歩
踏み出したとたん、ひっくり返ってしまい、また立ち上がって足を踏み出したとたん、またひっくりかえってしまいました。
一方のカメは今回は歩く様子もみせず、このウサギの様子を確かめると山の下にむかってジャンプしました。ジャンプする瞬間に手足も首も引っ込めたカメは斜面を勢いよく山の下にむけて転がり落ちていきました。
結局、ひっくり返るのを繰り返しながらウサギが山の下にたどりついたのはカメが到着してからかなりあとのことでした。
ウサギは前足が短く後ろ足が長いので坂を上るときは便利な体型なのですが坂を下るにはまったく不向きだったのです。
教訓:ルールを決めたほうが勝つ
 そういえば、最近のスポーツの国際試合では毎年のごとくルールが変わります。それぞれのスポーツの協会で決めるのでしょうが、その協会には力のある日本人の委員は少ないそうです。そんなわけで日本が強かった種目はいつの間にかルールが変わりいまや勝てなくなった
スポーツ、、思い当たります。
これはスポーツの世界だけではありません。ビジネスの世界でもルールを決めたほうが有利な立場に立つことができます。
ルールを制するもの、ビジネスを制す、です。

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